東京モーターショー2009! その2 日産編

ブースレビュー日産編 はっじまるよー
 
まずは総評。
 
全体的にブースが明るくなったのが第一印象。
今までは二階構成で結構暗めのレイアウトだったけれど、こっちのほうがシンプルでいいと思う。
で、メインステージはリーフとランドグライダー。ターンテーブルをうまく使って、電機自動車が音もなく走り回る構成はなかなかのもの。
ってか、目の前をアクセラ並みのハッチバックが走ってるのに音がしないってのが凄い、というか怖い。
こりゃ、駆動音発生機が強制化されるはずだわ。
 
で、エコを全面に押し出した構成ながら、GT-Rをちゃっかり展示してたり(展示車の運転席に座るための行列、なんて初めて見た)、ルークスを売り込んで見たり、フーガの販促もやったり、端っこながらカザーナも持ってきてたりと、なかなかの作り。
 
ここ3回ほどは、GT-Rを客寄せパンダにしたブースだったけれども、日産、やればできるじゃないか、といった感じ。ただ、いろんなクルマの開発があと一年早ければもう少し経営も楽になってたんじゃないかなぁ。
ノートとセレナだけであと半年持たせるのは無謀すぎるだろう。いくらなんでも。
 
 
で、各コンセプトカーはこちら。
 
・リーフ
 
来年後半発売予定の日産最重要車種

サイズ的には、ティーダよりも一回り大きく、幅は完全に3ナンバー。
床下配置のの電池の兼ね合いから、サイズ拡大は仕方がなかったそうな。
発売は、2010年の後半。雑誌の予想では10月から12月頃。
今後、このプラットフォームを流用して、NV200の電機自動車版、さらにラクジュアリーカーを出すことまでは確定、とのこと。
ランドグライダーは別チームが開発したようで、そっちの市販化はよく分からない、らしい。

・ランドグライダー
タンデムキャビンの小型シティコミューター。傾くよ!

まさかの市販化検討(確定じゃないらしい)。まぁ、実際結構なクオリティで、今回のモーターショーの中で一番面白かったクルマ。トヨタがしつこく出展してたPM系のシティコミューターよりは現実感があるのが素敵。
 
 
・フーガ
「あと1年早ければ」の最たる例。
ハイブリッドを今出せば売れただろうに…。
というか、どうせ日本じゃこのサイズのセダンなんて売れないんだからハイブリッド専売にしちゃえばいいのに。
ちなみにサイズはかなりデカい。白い方がHVで黒い方はガソリン。見た目の差はそんなになさそう。てっきりクリアテールでも使ってくるかと思ったんだけど。
 

 
・カザーナ
エクストレイルより小さいコンパクトSUV

 
かなり大きいように思えるけれど、サイズ的にはロードスターとほぼ同サイズ。
来年には市販される、らしい。
タイヤが非現実的なくらいにデカイけれども、これは結構欲しいと思えるクルマ。
頑張れ日産、俺は待ってる。
 
・NV200 バネットタクシー
国交省主導のユニバーサルデザインタクシー規格適合車第一弾。
 

ただ、ちょっとサイドステップの強度に問題があったりと、まだまだ詰めが甘いところも。
ちなみに、車いすを横から乗り入れるトヨタのタクシーはまだデザインスケッチができた段階。日産が一歩先にいるというのが現状なんだそうな。
ちなみにこのNV200、上述のようにEV版も出るそうなので、今後日産の商業車の中核になっていくんだろう。
要するに、200系ハイエースへの完全な敗北宣言である。キャラバンじゃもう話にならない、と。
  
  
・ルークス
いまいち売れ行きが芳しくないパレットのOEM

写真はパレットSWに相当するいわゆるカスタム版。伝統のハイウェイスター名を襲名した気合いの入りまくりな仕様である。加えて、CVTはスズキとの共同開発というトンでもなく力の入ったクルマである。
つまり、日産としてはこのクルマを自社最少のミニバン、として売るつもりなんだろう(3列目?どうせ使わないでしょ?)。でもって、最量販車種になるはずの次期マーチとセレナ発売まで、なんとかこれで食いつなごう、と。
ちなみに、旧アルトのOEMであるピノは代替わりせずに絶版。パレットの不人気ぶり(といってもエクストレイルよりは売れてる)をいいことに、いとも簡単に量販車を手に入れた日産。切羽詰まってたとは言え、うまいことやったなぁ。
 
と、以上で日産車はおしまい。
つづく。